ピタゴラスの定理
縦と横から、ななめを求めるための定理。
先に読む: 「定理ってそもそも何?」が気になる方は、導入ページからどうぞ。
定理とは?(導入ページ)
ひとことで言うと
縦と横がわかるときに、ななめの長さを求める道具です。
直角三角形なら、辺の長さに次の関係が成り立ちます。
公式
図で見る
a と b は直角をはさむ2辺、c は向かい側のいちばん長い辺(斜辺)です。
どんなときに使う?
「縦の長さ」と「横の長さ」はわかるけど、「ななめ」がわからないときに使います。
逆に、3辺がわかるときは「この三角形が直角かどうか」の確認にも使えます。
今どこで使われている?
ピタゴラスの定理を、私たちが毎日手で計算することはあまりありません。
でも、建築、地図、ゲーム、3D CG、ロボット、物理シミュレーションなどでは、ななめの距離や直角を考えるためにこの定理が使われています。
建築・DIY
壁や床が直角になっているかを確認したり、対角線の長さから形のゆがみを調べたりするときに使われます。
地図・測量
東西方向と南北方向の差から、2地点のまっすぐな距離を考える土台になります。
ゲーム
プレイヤーと敵キャラの距離、攻撃範囲、当たり判定などを計算するときに使われます。
3D CG・映像
画面や3D空間の中で、点や物体どうしの距離を計算する基本になります。
ロボット・ドローン
現在地から目的地までの距離や、障害物までの距離を考えるときに使われます。
物理の力の合成
横向きの力と縦向きの力を合わせた大きさを求めるときに、ピタゴラスの定理が使われます。
実際の使い方
地図の斜め距離
東に 3 km、北に 4 km 離れた地点までの直線距離は 5 km です。
はしご
壁からの距離と高さがわかれば、必要なはしごの長さを計算できます。
画面サイズ
テレビやスマホの縦横から、対角線の長さを求められます。
建築・DIY
3:4:5 や 5:12:13 を使うと、直角が出ているかを現場で確認しやすいです。
例題
a = 3、b = 4 のとき、
$$c = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$$
かんたん計算機
縦と横がわかるとき、ななめの長さを求める道具です。
1) 2辺から斜辺を計算
a と b に 0 より大きい数を入力してください。
2) 3辺で直角三角形か判定
a, b, c に 0 より大きい数を入力してください。
この計算機では、直角三角形の2辺 a と b を入力すると、斜辺 c を計算できます。
3 と 4 を入力すると、5 になります。さらに 3, 4, 5 の3辺から直角三角形かも確かめられます。
注意点
この公式は直角三角形だけで使えます。
直角でない三角形にそのまま使うと、結果が合いません。
逆の使い方
3辺がわかるとき、次を確かめます。
$$a^2 + b^2 \stackrel{?}{=} c^2$$
例: 3, 4, 5 は $3^2 + 4^2 = 5^2$ なので、直角三角形だとわかります。
背景・歴史
この定理はピタゴラスの名前で有名ですが、古代バビロニアなどでも知られていたと考えられています。
ユークリッド『原論』では、辺の長さではなく「正方形の面積の関係」として厳密に証明されています。
関連する考え方
三角比
直角三角形の角度と辺の長さの関係を考える内容です。
距離の公式
座標平面で2点の間の距離を求める式です。距離の公式の記事へ
ベクトル
向きと大きさを持つ量を考えるときに、ピタゴラスの定理が使われます。
座標幾何
図形を座標で表し、長さや位置関係を式で調べる分野です。
物理の力の合成
縦方向と横方向の力を合わせた大きさを求めるときに使われます。
ミニクイズ
問題: 6 と 8 が直角をはさむ辺なら、斜辺はいくつ?
答えを見る
$$c = \sqrt{6^2 + 8^2} = \sqrt{36 + 64} = \sqrt{100} = 10$$
最後のまとめ
ピタゴラスの定理は、直角三角形で「縦と横から、ななめを求める」ための基本となる定理です。
条件が直角三角形であることを確認して使えば、距離・図形・物理など多くの場面につながります。