math 公式 座標幾何

距離の公式

座標の差から、2点のあいだの距離を求めるための公式。

これは定理? 公式?
「距離の公式」は、座標平面で2点のあいだの距離を求めるための公式です。
ピタゴラスの定理を、座標平面で使いやすい形にしたものと考えると分かりやすいです。

距離の公式は、座標平面上の2点のあいだの距離を求めるための公式です。
横の差と縦の差から、ななめの距離を求めます。

ひとことで言うと

距離の公式とは、2つの点の座標が分かっているときに、その2点のあいだの距離を求める公式です。

点 $A(x_1, y_1)$ と点 $B(x_2, y_2)$ の距離を $d$ とすると、

です。

$$\text{距離} = \sqrt{\text{横の差}^2 + \text{縦の差}^2}$$

公式

記号意味
$A(x_1, y_1)$1つ目の点
$B(x_2, y_2)$2つ目の点
$x_2 - x_1$横方向の差
$y_2 - y_1$縦方向の差
$d$2点のあいだの距離

差の向きを逆にしても、2乗するので結果は同じになります。

$$(x_2-x_1)^2 = (x_1-x_2)^2$$

まずイメージで理解する

座標平面で2点を結ぶと、ななめの線になります。このななめの線の長さが、2点のあいだの距離です。

2点の横の差を $\Delta x$、縦の差を $\Delta y$ とすると、直角三角形ができます。

$$\Delta x = x_2 - x_1$$

$$\Delta y = y_2 - y_1$$

この直角三角形の斜辺が、求めたい距離です。

だから、ピタゴラスの定理

$$a^2 + b^2 = c^2$$

を使って、

$$d^2 = (\Delta x)^2 + (\Delta y)^2$$

$$d = \sqrt{(\Delta x)^2 + (\Delta y)^2}$$

となります。

横にどれだけ離れているか縦にどれだけ離れているかが分かれば、ななめの距離を出せる公式です。

図で見る

AB横の差 Δx縦の差 Δy距離 d

まず横に進み、次に縦に進むと点 B にたどり着きます。ななめに直行移動するときの長さが $d$ です。

今どこで使われている?

距離の公式を、私たちが毎日手で計算することはあまりありません。
でも、地図アプリ、GPS、ゲーム、ロボット、ドローン、CG、データ分析などでは、コンピューターがこの考え方を使って距離を計算しています。

地図アプリ

地図上の2地点を座標として考え、直線距離や移動距離を計算する土台になります。

GPS

衛星との距離をもとに、スマホやカーナビの現在地を求めます。実際には3次元の距離や時刻の補正も関係します。

ゲーム

プレイヤーと敵キャラの距離を計算し、攻撃するか、追いかけるか、離れているかを判定します。

ロボット・ドローン

現在地と目的地、または障害物までの距離を計算して、安全に動くために使います。

CG・3Dソフト

3D空間の中で、点や物体どうしがどれくらい離れているかを計算します。

データ分析

2つのデータがどれくらい近いか、似ているかを数で表すときに使われます。

例題

例1:点 A(1, 2) と点 B(4, 6)

横の差:

$$x_2 - x_1 = 4 - 1 = 3$$

縦の差:

$$y_2 - y_1 = 6 - 2 = 4$$

公式に入れる:

$$d = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5$$

答え: 距離は 5 です。

横が 3、縦が 4、ななめが 5 の直角三角形と同じです。ピタゴラスの定理の 3:4:5 が座標平面に現れています。

例2:点 A(-2, 1) と点 B(3, 13)

横の差:

$$3 - (-2) = 5$$

縦の差:

$$13 - 1 = 12$$

$$d = \sqrt{5^2 + 12^2} = \sqrt{25+144} = \sqrt{169} = 13$$

答え: 距離は 13 です。

マイナスの座標があっても、差を取れば同じように計算できます。

かんたん計算機(2点間の距離)

2点 $A(x_1, y_1)$ と $B(x_2, y_2)$ の座標を入れると、距離 $d$ を求めます。

4つの座標をすべて入力して「計算する」を押してください。

単位について

座標に単位がある場合は、距離にも同じ単位がつきます。座標が m で表されているなら距離も m、km なら距離も km です。

座標がただの数として与えられている場合は、距離も「単位なしの長さ」として扱います。

よくある誤解

誤解1: 距離は x の差と y の差を足せばよい

正しくは: ななめの距離は、そのまま足すのではなく、ピタゴラスの定理(2乗して足してから平方根)を使います。

$$d = \sqrt{(\Delta x)^2 + (\Delta y)^2}$$

誤解2: 座標にマイナスがあると使えない

正しくは: マイナスの座標があっても使えます。差を取って2乗するので、距離は正の値になります。

誤解3: 点の順番を変えると距離も変わる

正しくは: 点 A から B までの距離と、点 B から A までの距離は同じです。

誤解4: 曲がった道の長さもこの公式で求められる

正しくは: 距離の公式で求めるのは、2点をまっすぐ結んだ直線距離です。

ピタゴラスの定理との関係

距離の公式は、ピタゴラスの定理を座標平面で使うための公式です。

ピタゴラスの定理では

$$a^2+b^2=c^2$$

でした。座標平面では

$$a = x_2-x_1,\quad b = y_2-y_1,\quad c = d$$

と考えます。だから

$$d^2 = (x_2-x_1)^2 + (y_2-y_1)^2$$

$$d = \sqrt{(x_2-x_1)^2 + (y_2-y_1)^2}$$

になります。

前に読む:ピタゴラスの定理

距離の公式は、ピタゴラスの定理をもとにしています。先に読むと、公式の意味が分かりやすくなります。

関連する考え方

ピタゴラスの定理

直角三角形で、縦と横からななめの長さを求めるための定理です。

座標平面とは

点の位置を、横方向と縦方向の数で表すための平面です。

座標幾何

図形を座標で表し、長さや位置関係を式で調べる分野です。

ベクトル

向きと大きさを持つ量です。ベクトルの長さを求めるときにも距離の公式が使われます。

三角比

直角三角形の角度と辺の長さの関係を考える内容です。

物理の位置と変位

物体がどこからどこへ動いたかを、座標を使って考える内容です。

ミニクイズ

問題: 距離の公式は何を求めるための公式ですか?

A. 2点のあいだの直線距離 / B. 三角形の面積 / C. 円の半径

答えを見る

正解: A

問題: 点 A(1,2), B(4,6) の横の差はいくつですか?

A. 2 / B. 3 / C. 4

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正解: B

問題: 点 A(1,2), B(4,6) の縦の差はいくつですか?

A. 2 / B. 3 / C. 4

答えを見る

正解: C

問題: 距離の公式は、どの定理と深く関係していますか?

A. ピタゴラスの定理 / B. アルキメデスの原理 / C. ニュートンの運動法則

答えを見る

正解: A

問題: 距離の公式で求める距離はどれですか?

A. 曲がった道の長さ / B. 2点をまっすぐ結んだ距離 / C. 移動にかかった時間

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正解: B

最後のまとめ

距離の公式は、座標平面上の2点のあいだの距離を求めるための公式です。

この公式は、ピタゴラスの定理を座標平面で使いやすくしたものです。横の差と縦の差から、ななめの距離を求めることができます。

地図、ゲーム、グラフ、座標幾何、ベクトル、物理の位置の変化など、いろいろな場面につながる大切な公式です。